紅いもタルトで18億円

先日の牛の繁殖管理システムの記事の続きを読んでたら、こんな内容が。


農業や漁業に中小企業のものづくり技術や販売力を組み合わせる「農商工連携」の試みは、「地域経済の活性化に役立つ」(中小企業庁)として経済産業省農林水産省も政策面で後押ししている。〇九年度は新商品開発や販路開拓、市場調査などの関連予算で百五十億円を確保。前年度の約一.五倍に増やした。
 すでに地域経済の活性化に成功した事例も出ている。菓子製造・販売のお菓子のポルシェ沖縄県読谷村、澤岻カズ子社長)が商工会と連携して開発した地元特産の紅芋を原料に使った焼き菓子「紅いもタルト」は年間売上高は十八億円と、同社全体の売上高の半分を占めるヒット商品として成長した。
 紅芋は虫が付きやすいため生では遠方に出荷できず、焼き芋などにして地元で消費されるのみだった。「紅いもタルト」の需要拡大で紅芋の栽培農家から仕入れる紅芋の量は、〇八年の七百五十トンから〇九年は千トンに増える見通し。読谷村の農家だけでは生産が追いつかず、契約先農家を県全体に広げている。十月をメドに三億五千万円を投資して紅芋ペーストの新工場を建設、生産量を現在の一.五倍に引き上げる計画だ。
日本経済新聞 2009年5月20日朝刊 13面)


村おこし事業で始めたらしいですね、この会社。

お菓子のポルシェは、昭和54年に沖縄県読谷村にて創業いたしました。紅いも菓子は、昭和61年、村おこし事業のひとつとして生産をはじめたものです。当時は、紅いも菓子の商品化がはじめての試みであったこともあり、暗中模索がつづきましたが、一度お買い上げいただいたお客様にご好評をいただき、現在は多くの方々からご支持を賜っております。
http://www.okashigoten.com/corporate/greeting.php?file_no=nnjvkhufk5

19年度の年商実績が30億円、20年度見込み35億円って結構すごいですが。この会社からの税収が結構村にとってでかいような。
読谷村の過去10年くらいの歳入をみてみると、120億から130億くらいの感じで、自主財源が40%前後(40億から50億くらい)。自主財源の半分くらいが村税のようです(20億弱)。
地方税の法人住民税の法人税割の税率が12.3とか12.7%やったと思うんで、村税の結構な割合はお菓子御殿からきとるんかなー。


そして人口も増えとるみたいやし。

1980年 26,516人
1985年 28,536人
1990年 30,750人
1995年 32,912人
2000年 36,115人
2005年 37,306人
http://www.vill.yomitan.okinawa.jp/1/10.html


しかし、統計類が平成16年とかそのへんが最新ってどうよ。。。

紅いもタルトの話に戻ると、HPも結構洗練されとるし、英語のページの用意もあったですが。HPにきちんとお金をかけらるるっちゅうことは、やっぱい結構儲かっとるっちゃねー。



それはそうと、Wikipediaによると(御菓子御殿 - Wikipedia)、紅いもタルトの類似品訴訟があったらしいですが、地方裁では請求棄却されてる模様ですが、同じ沖縄で地場さんのもんが売れればいいっちゃし、そんなに争わんでもって思うのはおれだけやろか。。。


ちなみにGoogleでブログ検索したら紅いもタルトは5,790件も検索結果がありました。結構気になる事例です。上勝町みたいにどっかで本でたり記事とかないかなー。


最後に、再びそれはそうと、日経の記事の書き方だと、経産省農水省の政策のおかげで地域活性化に成功した事例みたいに読めるけど、それとは違うような。。。いいんかな、こういう書き方って。